20041008


 ふぃー。
 今回サイトを作るにあたって、とりあえずタグはすべて手打ちで行こうってのがあったんだけど、なんかもう、技術が錆びついてて。しかもヘタに楽しようと思ってHTMLエディタだのなんだのといろいろと探していたのだが、どうも自分の手に合うものがない。時間もないし、今日のところは諦め。ま、サイト開設の時点でテキストがそこそこ溜まっているというのもアリでしょう。
 いままでレンタル日記を借りて日記書いてるのがほとんどだったんだけど、そんなシステムを知らない昔は、考えてみればすべてタグ手打ちだったわけだ。よーやったわ。あのころは。
 となると、CGIかなんか使って楽しようかなー、とも思うんだけど、確か借りてるスペースがCGI禁止だったような気がする。
 まあ、楽しようと思えばいくらでも楽できるこのご時世、あえて全部手打ちってのもありでしょう。自己満足以外にどういう意味もないんだけどさ。

 そうそう。昨日の日記に関しては「単なる事実の羅列」ってことでまゆみさんからクレームが入りました。「なんかこー、もうちょっとドキュメントタッチで」とのことでした。それがどういうタッチなのかよくわからんけど、とりあえず小説っぽい感じで書いていこうかと思う。…書けんのかな。俺、現実の出来事を描写すると、どうしても小学生の作文みたくなっちまうんだよな…。

 さて。昨日は倒れこむようにして午前3時くらいに寝たわけだが。
 一度目ざましがわりのケータイが鳴ったんだが「まだ余裕じゃん」とか思い、時間をセットしなおして、12時から出勤のときの定刻、11時15分に目覚める。
 目覚めると同時に、とんでもないことを思い出す。
 「…自転車、職場じゃん…」
 完全に忘れてた。家から職場までは、自転車が最短時間の移動手段であり、それに合わせて起床してしまったということは、つまり…。
 もういい加減、遅刻も店長特権ってヤツ(てゆうか半分公認のフレックスタイムといってもいいんだが)で常習犯なんだが、このときはちょっと血の気が引いた。
 速攻店に電話。
 「えらいすんません。店に自転車置いてるのすっかり忘れてました…」
 「え、えーと…あはははは」
 いい加減俺の遅刻に慣れてるバイトも爆笑と失笑の中間くらいの微妙な笑い声。

 昨日買ったファールラーベンのカーキ色のカバン。早速使いたいのだけれど、帆布製ってことで、雨にはとことん弱い。昨日まゆみさんから「大事に使いたかったら濡らすんじゃないよ」とのお言葉もいただいている。おりしも台風22号接近中。
 天候チェック。
 ほとんど降ってない。
 行けるか。これは行けるか。
 …行けるわけないやん(大阪風に)。台風やし。
 諦めて、ふだん使っているシェラデザインのナップザックにする。

 雨具なんかてきとーに詰め込んで出勤。
 根岸駅までは徒歩。待たされること10分ほど。101系統到着。座れるか座れないか微妙なところ。十人ほどの列の最後尾について、バス車内に乗り込む。
 俺は二人がけの座席が非常に嫌いなのだが、寝ぼけた体と頭で慣れないバス出勤。立つのはいやだ。二人がけしか空いてないのなら、そこに座るしかあるまい。

 幸い、だれも隣に座らないまま、店到着。

 いつもどーり銀行へ。金曜日ってこともあって、小銭の両替激しく多い。
 振込金が激しく多い場合、ATMは使えない。窓口に行くしかないのだが、あまりに札が多いゆえ、窓口の後方にあるなんか金数える機械みたいなのに振込金が回されてしまい、さらに時間を食う。ここのところ、振込金が札100枚以内で済んだことなんてありゃしねーからなあ。
 振込済んで両替機へ。どこかの制服着たおねーちゃんが後ろに並んだ。両替金が多いときは、後ろの人にいったん譲るのが、まあマナー。てなわけで、親切に譲ったわけだが、おねーちゃん、無言。
 …なんだかなあ。

 店に戻る。
 雨は、昼下がりから本降りになった。
 雨の日はヒマなのがうちの店。
 前日との気温差の問題で、おでんだけは実によく売れるので、14時ころから補充大会開始。ヤケにつゆが透明なので、高橋さんに聞いてみた。
 「どしたのこれ。ヤケに作りたてっぽいんだけど」
 「えーなんかー、11時ころに全滅しちゃってー、作り直したんですよ」
 …そんなにおでん売れる店だったっけなあ。やっぱ「味は最高レベルを保つべし」っていう地道な努力がここに来て評価されてるんだろうか。

 15時くらいに、今日の夕方のバイトから電話。
 この時間帯の電話は、それだけでもう恐怖の対象。
 「あの、なんか、熱、出ちゃったみたいで…それで」
 休むとか言うんじゃねえぞ。言ったら殺すよマジで。
 「お母さんが代わりに出るので……」
 「うん。わかった。お大事にね♪」
 その高校生の母親もうちの従業員。てなわけで、こんなことも可能になるわけだ。そしてシフトに穴が空かないとわかった時点でちゃんと心配してあげる俺。

 17時過ぎから、雨、いよいよ本格化。
 今日は俺が通常業務に加わらなくても問題なさそう。
 「じゃあ太田さん、俺、今日はレジ絶対にやりませんから。そのつもりでー」
 元ミスドの店長という変わった経歴を持つバイトの人に、宣言。
 俺自身は菓子の品出しやったりとか。
 昨日まで俺が三連休だったわけだけど、代わりに出ている社員が、どうにも「売場を作る」ということの意味がわかっていないようで、そのフォローにかなり手間を食う。ものすごい手間取る。しかたないので心のなかで、
 「バカは救いようがない。バカは使えない。バカは生きててもしかたない。許せ。バカでも許せる人間になれ」
 と呪文のように心のなかで唱えながら仕事をする。

 その後まゆみさんに電話。
 「どうする? 今日来れますかー?」
 「行くのはいいんだけど…」
 「あー。雨すごいねえ」
 「うんまあ、行きはほら、バスだからいいんだけど。帰りが……でも今日行かないと、明日台風直撃か。店行けないよねえ」
 そんなこんなで、まゆみさんは手伝いに来ることに。
 経営者には内緒なのだが、まゆみさんには無給で店の仕事を手伝ってもらっている。そしてまゆみさんの技量がなければ、もはや店は正常には運営できないほど頼っている。
 電話終了後、俺は新商品のPOP書き。

 22時ころ、まゆみさん到着。
 「濡れたー」
 上半身はゴアテックスのがっちりした雨具でガードしているものの、徒歩でバスの状況でズボンのほうもはいてくるわけにはいかず、結果、足元だけ濡れてしまったらしい。
 一息ついてから、まゆみさんの食べものを買う。
 まゆみさん、リプトンのグレープティーをまず選択。
 「そーいや今日さー、おでん、気が狂ったみたいにうまいんだけど」
 「じゃあおでんで」
 てなわけで、白滝、こんにゃく、大根、ちくわぶ、さつまあげ、厚揚げを購入。ついでに俺も缶コーヒーを購入。ジョージアの深煎りロイヤルブレンドと、ワンダネクストステージ。ジョージアのほうは酸味が強くてミルク分が濃い。甘さは強いのだが、苦みと相殺されてる感じ。総合的には「なんだか際どいバランスを無理やりとってる感じ。そして酸味だけが際立つ」。
 ネクストステージのほうは夜勤の缶コーヒーマニアに飲ませた。
 「まあうまい。…70点。…どうして100点の缶コーヒーってのはないんですかねえ」
 そんなしみじみとため息混じりに言われても。
 「あったら馬鹿売れしてんだろ」
 「そりゃまあそうですよねえ」
 「ほら。エメラルドマウンテン。あれが辛うじて及第点だよな」
 「そうですねえ。なに飲んでも、結局あれに戻っちゃうんですよねえ。にしても、ジョージアの缶コーヒーってのは、どうしてすべてがバラバラの方向に特殊な味してるんですか」
 「そうそうそれ。ワケわかんねーよな」
 「それがコカコーラってやつですかねえ」
 「さーなー」
 そんなことで真剣に考え込むな。

 バックルームではまゆみさんがおでんを食している。
 「うまいだろ。それ。マジうまいでしょ」
 「味がないっ」
 「えー?」
 「正確にはつゆはうまい。しかし具は味がない」
 「あうー」
 「今日はですね」
 甲高い声で太田さん乱入。
 「よく売れたから」
 「あー、味しみてるヒマなかったかもねえ」
 おでんの食いごろってのは、鍋に入れてから3時間くらいだと思うんだが、本部マニュアルによれば4時間で廃棄ってことになっている。売れるのは鍋投下後30分から。なんかまちがってると思うんだが…。
 もっともマニュアルなんか守っちゃいないけど。
 どこの店もそうだとは思わないように。
 「そういえば」
 またしても甲高い声で太田さん乱入。
 「店長の後任、須藤さんって聞きましたけど」
 え?
 …実は俺は、1月15日で退職することになっている。
 辞める前に、各店舗に指導ってかたちで出向することになってるらしい。とすると俺はひとつの店舗に専念できないから、後任の店長が必要になる。須藤ってのは、上述の使えない社員だ。
 ちなみにそんな話は俺は聞いていない。
 本人が言っていたそうだから、社長から内々の打診があったのだろう。
 えーと。ちょっと待ってくれ?

 太田さん帰宅後、まゆみさん。
 「どうするよ…やる気なくなるよ…」
 「だねえ。後任が無能とわかっててはねえ」
 「よりによってアレだよ? アレ」
 アレ呼ばわりされるくらいには、すばらしく惨憺たる実績を残しているわけだ。その人。
 「なんか、ものすごい無力感に襲われるねえ…」
 「まったくだよ…」
 店長である自分がいなくなったあと、店がどうなろうと口を出すことはできない。それはわかっているし、そこに感傷を持つべきじゃない。いや、感傷なんておおげさなもんじゃなくても、自分が営々と努力して築き上げた「売れる店」の現状を、根こそぎ破壊するような人が来るっていうのは、自分の数年間の努力を灰塵に帰せられるような気がするのは事実だ。
 そのことをどうやっても止められない、というのがまた無力感の上塗り。
 そんなやる気のない状態を引きずりつつ、残りの仕事。

 あとは、使えない夜勤をどうするか、ってなことをほかの夜勤も交えつつ相談などする。
 まあ、これについては近日中に解決できるでしょう。

 帰りがけ、家で飲み食いするためのものを買う。
 まゆみさんはグレープティー。よっぽど好きなんだよな、それ。あとそれまで北海道限定だった堅あげチップスのブラックペーパー味。ついでにタバコも購入。マルボロボックスとクールのソフトパック。

 そして退勤。
 店を出た瞬間から、嫌気が差すような激しい降り。台風、なんかのバイパス通ってすでに直撃してるんじゃねえのかこれ?
 とはいえ帰るしかない。自転車で。台風のなかを自転車で。いや、まだ台風じゃないのか。台風の影響で調子づきやがった秋雨前線の野郎のせいで。
 帰り道は、会話もない。
 「がんばって家に辿りつこうね」
 「雨ひどいなあ」
 「もう少しで家だー」
 これくらいしかしゃべってない。
 まあ、昨今まれにみる悪コンディションのなかの帰宅だったことはまちがいない。

 家にようやくの思いで辿りつく。
 まゆみさんは、最近ずっとハマってるゲームボーイアドバンスの「Sa・Ga2」を、俺はサイトを再開すべく各種ツールを…と思って、冒頭の描写につながる。
 途中で諦めて、日記書きを始める。
 えーと、午前6時半。
 寝不足か…。寝不足だよなあ。




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